仕事が早い人を見ると、
ただ手を動かすのが速いだけのように見える。
メールの返事が早い。
資料を作るのが早い。
判断するのが早い。
こちらがまだ考えているあいだに、
もう一つ先の作業に進んでいたりする。
でも、よく見ると、
仕事が早い人は、
ただ急いでいるわけではない気がする。
むしろ、見ている場所が少し違う。
目の前の作業だけではなく、
その作業の目的を見ている。
この資料は何のために作るのか。
誰が見るのか。
どこまで細かく作れば十分なのか。
そこが見えているから、
余計なところに時間をかけすぎない。
完璧に整えるべき場所と、
ほどほどで進めていい場所を、
なんとなく分けている。
仕事が遅くなるときは、
たいてい全部を同じ重さで見てしまう。
小さな文字の位置。
少しだけ違う言い回し。
誰も気にしないかもしれない細部。
もちろん丁寧さは大事だけれど、
全部に全力を出していると、
本当に大事なところに力が残らなくなる。
仕事が早い人は、
手を抜いているのではなく、
力を入れる場所を選んでいるのだと思う。
そして、先の流れも見ている。
この作業が終わったら、
次に誰へ渡るのか。
どこで確認が必要になるのか。
あとで何が問題になりそうなのか。
少し先を見ているから、
戻り作業が少ない。
早く終わらせたように見えて、
実は最初に考える時間を少し取っている。
何も考えずに走り出すのではなく、
どの方向へ走るかを決めてから動いている。
だから迷いが少ない。
仕事の早さは、
手の速さだけではなく、
迷う時間の少なさでもある。
もちろん、誰でも最初から早くできるわけではない。
慣れていない仕事なら、
確認も増えるし、
失敗しないように慎重になる。
それは悪いことではない。
ただ、仕事が早い人を見ていると、
自分も少しだけ真似できることがある。
まず、何のための作業なのかを見る。
次に、どこまでやれば十分なのかを考える。
そして、次に困りそうなことを少しだけ先に見る。
それだけでも、
仕事の進み方は少し変わる気がする。
仕事が早い人は、
今だけを見ていない。
目的を見ている。
流れを見ている。
人の動きも見ている。
そして何より、
自分が迷いすぎないための道筋を見ている。
早く働くというのは、
焦って走ることではなく、
見えるものを増やしていくことなのかもしれない。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
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